有限会社　田村材木店

Project

床面積：695.53㎡
構　造：木造トラス造　
部　材：無等級　杉
用　途：木材乾燥置場

Year

完成　2012年

Location

日光市豊田

Comments

日光の雄大な景観にも調和できるように建物自体が主張し過ぎないよう配慮しています。設計条件は、木材が置けるスペースと搬出入の作業ができるスペースに屋根があれば良いというシンプルな内容でしたが、建主が材木屋であった為、鉄骨造の倉庫建築ではなく、地場産材の木材を多く取り入れた建物にしたいと思い、最終案として、見出しの柱・梁に、日光杉を使用した木造トラス造を提案しました。
建物の核となる構造体には、必要とされた有効スパン8.5m×5mを集成材に頼らず、杉の無等級材で実現しました。柱には、４本の角材を使用する事で、柱と梁の接合を重厚感のない剛接合としています。ジョイントには、施工性を簡易にする為、最小限のボルトとビスを組み合わせた工法を採用し、トラス材の継ぎ手には、伝統的な『金輪継ぎ』を使用する事で、金物が見えてこない納まりとしました。 使用材料も、柱材に4.0寸部材、梁トラス材に3.5寸部材の２種類のみで構成し、長さも３ｍ～６ｍの一般的な流通サイズとする事で、同規模の木造集成材建築物より大幅なコストダウンを可能にしました。